gatezarmのブログ

発達障害、ナルコレプシー等で悩み続けて20代も後半・・・

不登校児を学校へ行かせない選択は正しいのか

 不登校の児童の今後を思いやる意見として、Twitter上でこういうものがあった。

 『無理に学校に行って辛い思いだけを重ねさせるよりも、親がその子の不登校の理由を理解した上で家で得意なことだけを伸ばしてあげるべきだ』

 

私はこういう意見を返した。

『得意なことだけに特化して、将来一人で収入を得られるのならよいがそうでない限りそんなことは不可能だ』

 

そして相手から返ってきた答えはこう。

不登校だったとしても、のちに社会で普通に働いている人はたくさんいます。あなたの言うことこそ固定概念では?』

 

 とっさに返す言葉も思いつかず、その時は平謝りしてしまったがあとから考えるともっと議論をしておくべきだったと後悔している。

 

 私がこの意見に異を覚えた理由は幾つかある。

 

1.家で得意なことだけを伸ばした先の将来

 それで才能を開花させ、専門家として業界で活躍していくサクセス・ストーリーが待っているのならばよいことだがそんな例は稀だと思う。

周囲との諍い、さらにはいじめも待ち受けているかもしれないがそれは社会に出たあとでも同じではないのか。だったら少しでも学校という社会に触れて、その予習をしておくべきではないか。

学校が許してくれるなら、午前中だけとかそういう限定的な時間だけでもよい。人間の輪の中で自分はどう見られて、どう立ち振る舞うのがよいか考える材料が必要だと思う。

 

2.私自身の経験

 ADHDナルコレプシーと呼ばれる特殊な障害に悩まされてきた、私の学生時代から現在までを簡単に記す。

 

小学4年生~小学5年生

 成績はよかったようだが行動が異常に幼く、クラスメイト・上級生・教員を問わず誰にでも稚拙なイタズラを繰り返した結果いじめの応酬に合い、不登校が始まる。

小学6年生~中学2年生

特殊な教育制度が整備された遠方の小学校へ転校、そのまま中学2年生まで寮生活を送りながら(ある意味強制的な)登校を続ける。

中学3年生

 寮生活経験の経験で今後は登校を続けられるだろうという判断のもと地元の中学へ転向するが、ほどなくして諍いが起こり初夏あたりに再び不登校となる。

通信制高校

 初年度は学習意欲自体がなく単位0のまま過ごすが、以降の数年でなんとか単位を取り終え卒業する。クラス委員のようなものに入ったこともあったが雑務の手伝いばかりで、主体的に何かを行うようなことはなかった。

フリーター期その1(2年程度)

 不眠症のようなものがあったため深夜労働が適切と考え、工場のパートタイムなどを転々とする(この不眠症には中学1年以来悩まされて来たが、その正体が分かるのは更に数年後となる)

就職(6ヶ月)

 地方営業の委託を受ける会社に就職するが、言葉遣いや営業トークに根本的な問題があり、尚且つ会議中は睡眠障害により何度も眠り込むことで周囲の印象も悪化していく。程なくして自主退職。

フリーター期その2(7ヶ月)

 雑貨販売でレジ打ちや納品作業のアルバイトに就く。要領が悪く一つの作業に過剰に集中したり、ちょっとした配慮や言葉遣いの欠如で再び周囲からの印象が悪化する。注意欠如により過失が生じ解雇。

 

 私が不登校を繰り返したことによって何が得られたか。

何も得られていない。根拠もなく不登校でも成功している人は沢山いる」と言われるより、実際に自分自身という失敗例が存在することのほうが、よほど説得力を感じる。もしも私に、伸ばすべき「得意なこと」があったならば違う結果が待っていたかもしれないが、不幸なことに私にはそれがなかった(自分から見つける努力を怠っていたのかもしれない。)

 

 

そもそも「得意なことだけを伸ばしていく」という点に関して、もし得意なことが見つけられないor無いという状況ならどうすればよいのか。親が理解するとは具体的にはどういうことなのか。色々と疑問はつきないが、私の結論はこうなる。

 

結論:不登校児を学校へ行かせない選択はアリ。

ただし前提として、今後社会人としての立場を保証する才能や経済的状況があること。

 

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