眠気のせいで仕事が出来ない・授業が聞けない【ナルコレプシー】
※以前ブロマガで書いた記事の転載です
「ナルコレプシー」と呼ばれる、睡眠に関する障害をご存知だろうか。
1.ナルコレプシーとは
仕事、学業など屋外での活動中にも関わらず唐突な眠気に襲われ、意識が薄くなってフラついてはハッと目覚める。これが日中何度も繰り返される。これは睡眠不足などによってもたらされる「不眠症」ではなく、必要以上に眠ってしまう「過眠症」の類。
2.ナルコレプシーの学生
ナルコレプシーを持つ学生は、授業中だけでなくさまざまな校内行事(始業式や卒業式、セミナー)においても唐突に眠ってしまう。 授業の内容は頭に入らないし、重要な行事で眠ろうとするから教職員からも「怠けている」だとか「不誠実」であると、ネガティブな評価を受け続ける。
3.ナルコレプシーの社会人
この障害を認知しないまま社会人になると、頑張って就職に成功しても、業務中に本人の意志とは関係なく頻繁に眠り込むことになり作業が進まず、周りには「仕事を真面目にしない」「やる気がない」と悪印象を与え続け、最悪そのまま解雇となることも有り得る。
4.個人の努力では治らない
「夜きちんと眠らないせいで日中に眠たくなる(睡眠不足)」と勘違いした人は、私生活の改善や睡眠薬での対処を試みては何度も失敗を繰り返す。
5.人格すら捻じ曲げるナルコレプシー
日中の活動に支障をきたすこともナルコレプシーの問題だが、長い目で見た場合さらに深刻な問題が起こる。他人から叱責されたり失望される失敗経験が積み重なると自分に自信がもてなくなり、次第に主体性や意志力を持たない、無気力な「超草食系」の人格が出来上がってゆく。常に周りからの評価に怯えて「怒られたくない」とか「賞賛されたい」とか、そういった動機でしか活動出来なくなる。
6.医療機関に相談しよう
日常生活、社会活動に著しく支障をきたす場合は状況が悪化する前に直ちに受診することをお勧めする。ただし、睡眠外来等ではなく神経科・心療内科・精神科を受診するのがベスト。服薬治療などによりナルコレプシーそのものを改善していくと同時に、失った自信を取り戻し堂々と生きられるようになることが大切。